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硬筆書写技能検定勉強法(1級編)



ペン習字を習い始めて半年ほど経ったころ、力試しにと思い立ち2級を初めて受験しました。



2級は合格率が高いようなので、幸い一回で合格することができました。


この時の勉強法はペン字の練習と過去問をひたすら解いた程度でした。



さすがに1級は合格率10%の狭き門。


しかも受験している方は自分よりも経験もありキレイな字の方ばかり。


そんな方でも何度受験してもなかなか合格できないと聞いていたので、まだペン字を始めたばかり自分には無理だろうとあきらめていました。



2級合格後、3年ほど経った頃。


ペン字も少しは上達し、時間的にも余裕ができたので1級にチャレンジする気持ちになりました。



まずは2級受験の際に購入していた問題集「硬筆書写技能検定1・2級合格のポイント」の1級のページに取りかかりました。




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第一問 速書き




◎とにかく時間を計って書きまくる。(4分)

経験上、多少字が乱れていても時間内にきちんと書き終えることができれば大丈夫かと思われます。

みなさん、安心してください。

日本書写技能検定協会の解答例のようなきれいな字じゃなくても合格できます。



あんなにきれいな字は書けません。

速書きは自身の素の字が出ると思います。


お手本のようなきれいな文字を目指そうと思っても無理だとあきらめて『時間内に書き終えること』に重きを置いて練習しました。


問題の文章をよく確認して書けば、私はほぼ間違えることはなかったので、訂正はしたことがありません。

間違えたら訂正するとありますが、訂正するかどうかは間違え方の大小によってはそのままほうっておく方もいるようです。

こうして練習していると制限時間4分に少し余裕を持たせて書き終えることができるようになりました。


時間内で書き終える自信がつくと、書き始めから少し丁寧に書いていこうという余裕もでてきました。

試験開始早々の第一問目ですので、本番は手が震えます。私は手の震えとの闘いになりました。


第二問 三体(楷書・行書・草書)





第二問は極論、草書が書けるかどうかに尽きると思います。

みなさん草書の覚え方で苦労されていると思います。


バランスよくうまく書けたとしても草書が一つでも書けなければ(間違えば)アウトです。


草書が書けない=不合格



というわけではないと思いますが、合格率10%の狭き門となれば、他の受験者が解答できている場合、厳しい減点になると想像できます。


私は幸い2回の受験で合格しましたが、一回目はわからない草書が出ました。



わからないなりに何とか解答用紙は埋めました。(ここ大事)


草書がわからなくても絶対に空欄で提出してはいけません。


わかる部分の草書と行書をミックスした文字でも何でもいいので必ず解答用紙は埋めてください。



2回目の受験では比較的定番の草書が出たのでラッキーでした。


第二問は草書によってかなり運も左右すると思います。

私の場合、試験によくでる草書をノートに何度も書いて覚えました。


何度か書いていると、繰り返し同じ「部首」や「へん」「つくり」がでてくるので、応用できることに気づきました。



◎文字を上下左右パーツと捉えて分けて考えてみる





それぞれのパーツの草書がわかれば、なんとか解答用紙は埋めることができます。


もちろん例外の文字もありますが、より理解が深まり草書の覚えが早くなりました。

第二問の解答は左側の草書から順に書きました。


右側の楷書から書くと手でインクが擦れて解答用紙を汚す可能性があるからです。


掲示文の時も左側から書きます。



第三問 縦書き




縦書き問題は得意な分野でしたので、検定用の練習はとくにはしていません。


普段から行書を使って字を書いていたので、行書は書きなれていました。


行書が苦手な方は、「葉」など検定によく出る定番の行書などは覚えておく必要がありますが、わからない場合はなんとなくつながっている感を出していればOKと思います。(私見)


句読点(。、)を書き忘れないように最初に問題用紙に〇で囲み目立つようにしるしをつけていました。



「平仮名は連綿で書いてもよい」とあり、必ず連綿をいれなければいけないものではありませんが、問題にわざわざ書いてある以上、可能であれば最低一か所以上は書いたほうがベターです。


また連綿を入れすぎるとしつこくなるので、3か所程度にしておくほうがよさそうです。(私見)




第四問 横書き





文字数を数えて問題用紙に鉛筆で改行する箇所に線を入れて区切ります。


第三問縦書き問題、同様句読点(。、)を書き忘れないように問題用紙に〇で囲み目立つようにしるしをつけます。

横書き問題にはカタカナ、英字、数字がでてきます。

これらは文字間隔が狭くなってしまいやすいので、その点を注意しました。


漢字よりもひらがなを少し小さく書くこともコツかと思います。



第五問 自由作品





1級の勉強を始めて最初に感じたことは



第五問の「自由作品」問題が自分にとっては一番の難題。


とにかく「書、古典、仮名など」に対する知識が皆無なので、どう仕上げれば美しいのか、その正解すらわからなかったからです。


正解がわからなければ、自分の作品の良し悪しが自分で判断できません。

長い時間をかけて多くの作品を見たり書いたりして養われる感性。


「無理」と一度は挫折しかけました。



そんなとき、


そういう人は第五問では「現代詩」を選んだらいいんだよ。




とのアドバイスを受けました。

確かに!

現代詩ならより身近に感じられ、現代人である私でも書けるかも!

その後は現代詩に絞ってひたすらに練習しました。


ちょっとした文字の大小によっても大きく見え方のバランスが変わってくることに気づきました。




とりあえずわからなければ「問題」通りの行数で上を揃えて書いてみる。



そこから気になる部分の布置を考えたり、こうしたほうがいいかもと変化をさせていく。


知識のない自分はあまり大胆な布置にはせず、「上を揃えたもの」を少し変えたものにしました。


もちろん、「問題」によってはそれではバランスが悪くなる場合もあります。


幸い私が合格した回は、上を揃えてもうまくいく問題でした。


後半少し変化はつけましたが、「問題」にも助けられました。