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毛筆検定1級 チャレンジ備忘録





硬筆書写技能検定1級に合格したあと、燃え尽き症候群のような気持ちになりました。

何かに挑戦したい気持ちもありましたが、毛筆検定を受験することは一切考えていませんでした。

なぜなら、知識は小学校の習字程度のレベル。

「書道」は習っていませんので、道具からすべてそろえる必要もありました。

それがどういうわけか、少し気持ちの変化もあり毛筆書写技能検定にチャレンジすることになりました。

難しいからこそ受ける価値があります。



まず最初にしたことは



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◎ 過去問を見てみる。




日本書写技能検定協会のホームページで過去問を確認しました。


第三問 臨書

第五問 作品



この二つは書道の筆遣いなどが必要とされるため、書道を習っていない自分にとって難関になると感じました。


その他の問題は筆ペンの延長の要素が含まれていると感じたのでクリアできそうな気がしました。



◎ 書道用品店に行ってみる




全く書道道具をもっていませんので、一から相談する必要がありました。

試験問題に適した筆などは実際に書道用品店に足を運んで、アドバイスしていただく必要がありました。


「検定用です」伝えると、よく買いに来られる方もいるのか、詳しく教えてくださいました。


筆も高価なものからピンキリですので、自分の予算の範囲で決めました。



現在は、検定協会から試験に適している筆と墨液の販売しているそうです。



筆以外の硯や、墨汁などその他一式はいつもの「書遊」でネット注文しました。



◎ 問題集を買う





1.「毛筆書写技能検定の手引きと問題集」

2.「毛筆書写検定の臨書」 江守賢治(著)


この2冊をまず購入しました。

現在、1は「毛筆書写技能検定 公式テキスト」(編)日本書写技能検定協会

になっているみたいですね。


◎ 受験感想




初めて毛筆検定を受験した感想は、

試験時間(150分)が、全く時間が足りません。



解答する順番は、まず乾くまで時間がかかる「賞状」から、

次に得意な漢字仮名交じり文を1枚書きました。



次は意外と時間がかかる「自由作品」を仕上げておいて、

後は各問題に半紙を一枚使って一通り書いてみました。



残りの半紙の枚数を考えながらうまくいかなかった問題を書き直しました。

やはり臨書が微妙な仕上がりでした。

理論は、問題なく解答できました。

硬筆の検定と違って全く緊張しませんでした。

絶対受からないと思っていたので、心理学的にもそういった自信がないときは緊張しないんでしょうね。

上手だな、と周りの受験者を観察する余裕もありました。

もちろん 結果は不合格(理論は合格)

やはり臨書と自由作品の成績がよくなかったです。

幸い理論はもう合格しましたので、その後実技試験を再度チャレンジしました。

もちろん不合格でした。

やはり書道素人では合格するのは無理と感じましたので、その後受験するのは諦めました。

いまから書道を新たに習うところまで気持ちはついていきませんでした。

書道教室に通っている方の話を伺っていると、、色々としがらみがあるようで大変な印象を受けました。

入選すると先生に対する御礼金などもあり、上達したいけれども入選すると金銭的にも大変になるので続けることができずに辞めていく方もいるそうです。

私はそういった環境は苦手なので、いい経験をさせてもらったと思って潔く気持ちを切り替えました。



◎ 練習ギャラリー




一部ですが記録に残していたものをあげます。

第一問 三体
毛筆書写技能検定1級
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毛筆書写技能検定1級
毛筆書写技能検定1級
毛筆書写技能検定1級 第一問 三体
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毛筆書写技能検定1級

試験は限られた半紙の枚数(各問題2枚づつ)で仕上げなければならないため、イメージと集中力を大切にして練習していました。

いつも試験のつもりで書きます。

2枚目で一枚目の問題点を少しでも修正できるよう努めます。


画数が少ない文字は難易度があがる気がしますし、苦手な草書はどうしてもかたさが出てしまいます。


作品の写真を撮るようになってから、ダメなところに気付きやすくなりました。

画面を通してみることによって、より客観視できるからでしょうか・・・。

真上から撮ると、本当にごまかしがききません。



第二問 漢字かな交じり文
毛筆書写技能検定1級
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毛筆書写技能検定1級
毛筆書写技能検定1級 第二問
毛筆書写技能検定1級



文字数の多い問題が出ると、文字をやや小さめに書き、最終行が詰まってみえないように注意しています。



第六問 賞状
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毛筆書写技能検定1級 第六問 賞状
毛筆書写技能検定1級

毛筆書写技能検定1級


賞状は左側から書きます。

右側から書いていくと墨で手首が汚れてしまい作品も汚れる可能性があります。

本文が3行に収まるものは比較的バランスがとりやすく感じます。

出題によって、本文一行目にあたる文字数が何文字になるか、

その中でも漢字が多い場合、ひらがなが多い場合によってバランスが違ってきます。

少し文字数の多いパターンでは、本文行数も4行になり、レイアウトも変わってきます。

本文3行の場合、4行の場合で、行間を何センチにするかなど、予めレイアウトを暗記しておく必要があります。

出題された内容でいつもどこで区切るのが良いか悩みます。

本文の行の文字数をすべて均等にされている方もいらっしゃいます。

「検定」的にはその方がバランスがとりやすいのかもしれません。

ただ、本来の賞状の筆耕の方は、文章がきれいに区切れるところで改行していますので、そこを目指して練習していました。

(試験では鉛筆で線を引いた後は、必ず消しゴムで消して提出します)